「重力は存在せず、物体は密度によって落下する」という考え方は、現代物理学の重力概念とは大きく異なり、地球平面説を支持する人々の一部に見られる独特な解釈です。
さて、あなたはこの噂がリアルだ(真実)と思いますか?陰謀論だと思いますか?
現代物理学における重力
現代物理学では、重力は主に2つの理論によって説明されています。
- ニュートンの万有引力の法則
質量を持つ物体同士は互いに引き合うという法則です。
この力は物体の質量に比例し、物体間の距離の二乗に反比例します。地球上の物体は地球の質量によって引き寄せられ、地球の中心に向かって落下します。 - アインシュタインの一般相対性理論
重力を時空の歪みとして説明します。質量を持つ物体は周囲の時空を歪ませ、その歪みに沿って他の物体が運動することで、あたかも引き合っているかのように見えると説明します。
これらの理論は、数々の実験や観測によって裏付けられており、現代科学の基盤となっています。
「密度による落下」の具体的な説明
「密度による落下」の考え方は、浮力と沈降の原理を拡張したもので、以下のように説明されます。
- 媒体の存在
重力は存在しないで、あらゆる空間は媒体で満たされており、通常は空気であると考えます。 - 密度差
物体が媒体よりも密度が高ければ、媒体を押し退けて下に沈みます。逆に、物体が媒体よりも密度が低ければ、媒体に押し上げられて浮上します。 - 例1:石と風船
石は空気よりも密度が高いため落下し、ヘリウムガスを詰めた風船は空気よりも密度が低いため浮上すると説明します。 - 例2:水中の物体
水中の物体は、水よりも密度が高ければ沈み、低ければ浮きます。
これは浮力の原理で説明できますが、「密度による落下」論者はこの原理をあらゆる落下現象に適用しようとします。
しかし、この考え方は多くの問題点を抱えています。
「密度による落下」の問題点
- 真空での落下の説明不能
真空状態では媒体が存在しないため、「密度による落下」の考え方では物体の落下を説明できません。
アポロ計画の月面での実験や、宇宙空間での物体の挙動は、「密度による落下」では説明できません。
ただし、フラットアーサーの多くはアポロ11号は月に行っていないという主張をしています。
- 質量と落下の関係の矛盾
同じ体積の物体であれば、密度が高いほど速く落下すると「密度による落下」では考えられます。
しかし、空気抵抗を無視すれば、物体の質量に関わらず落下速度は同じです(ガリレオの実験)。ボーリングの球と羽毛を真空中で同時に落とすと、同時に地面に到達します。 - 天体の運動の説明不能
天体の運動は万有引力の法則によって非常に正確に説明できます。
「密度による落下」の考え方では、惑星の軌道や衛星の運動を説明することができません。 - 浮力と沈降の原理の誤用
浮力は流体(液体や気体)中の物体に働く力であり、あらゆる物体の落下現象に適用できるわけではありません。
浮力は重力によって生じる力であり、重力を否定する立場では浮力の存在自体を説明できません。 - 「媒体」の定義の曖昧さ
「密度による落下」論者は「媒体」の具体的な性質を説明していません。
媒体がどのような性質を持ち、どのように物体と相互作用するのかが不明確です。
なぜこのような考え方が生まれるのか?
このような非科学的な考え方が生まれる背景には、以下のような要因が考えられます。
- 科学知識の不足
現代物理学の複雑な概念を十分に理解していない。 - 直感的な理解への偏重
日常生活で経験する現象(例えば、石が落ちる、風船が上がる)を直感的に解釈し、科学的な説明を拒否する。 - 権威への不信感
科学界や政府などの権威に対する不信感から、主流の科学理論を否定する。 - 陰謀論との結びつき
地球平面説などの陰謀論と結びつき、独自の解釈を生み出す。
結論
「重力は存在せず、物体は密度によって落下する」という考え方は、現代物理学の理解とは大きく異なり、多くの矛盾点を含んでいます。
現代物理学では、重力は万有引力の法則と一般相対性理論によって非常に良く説明されており、数多くの実験や観測によって裏付けられています。
重要なのは、科学的な知識を学び、客観的に判断する能力を養うことです。
もし、物理学についてさらに詳しく知りたい場合は、信頼できる情報源(物理学の教科書、科学雑誌、学術論文、信頼できる科学系ウェブサイトなど)を参照することをお勧めします。
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